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月が水面にゆれるとき
月が水面にゆれるとき期間:2015/06/27 〜 2015/08/02 <終了> 京都市立芸術大学に在籍する学生のうち、女子学生が占める割合は増加し続けていて、もはや9割に近づきつつあります。全国的に見ても、程度の差はあれ、どの芸術大学にもその傾向があるようです。しかし現在、女性のアーティストが顕著に増加しているわけではありません。では、芸術大学を卒業した女性たちは何を目指し、どこへ向かおうとしているのでしょうか―― 今夏、この問いを起点として、芸術大学を卒業した女性たちの「いま」をめぐる展覧会とイベントで構成するプロジェクト『月が水面(みなも)にゆれるとき』を立ち上げます。 まず展覧会では、気鋭のアーティスト、木藤純子・曽谷朝絵・中村牧子・和田真由子の作品を紹介します。 木藤純子は、空間との対話を繰り返すことで読み解いた「場」の持つ力を利用し、鑑賞者の感性に呼びかけるインスタレーション作品を手がけています。曽谷朝絵は、日常の中にある身近なものをモチーフに光や色彩で表現してきましたが、近年は平面絵画のみならずインスタレーションにもその世界を発展させています。中村牧子は、「日常と非日常の交錯」をキーワードに陶磁器作品を制作し、近年は、繊細なものや不完全なものに美を見出す日本人の美的感覚を、西洋のモチーフを引用しながら作品上で融合させるシリーズを手がけています。そして、和田真由子は、イメージや意識、思考といった実体を持たないものを可視化するため、形を限定しないさまざまなアプローチで表現を行っています。 また、国内外で広く活躍中の本プロジェクトの出展作家に加え、京都市立芸術大学の卒業生たちを中心に、それぞれの「いま」をテーマに各種イベントを実施します。たとえば、〈芸術大学で学んだもの=「アート」〉をキーワードとして、アーティストとして活動することを選択せず、他のさまざまな職業に従事する人たちによるトークイベントなどを行います。これらのイベントを通して、芸術大学を卒業した女性たちの「いま」に触れることは、参加者も含めたその場に立ち会う人それぞれの「いま」を改めてとらえ直す機会になるのではないでしょうか。 「鏡花水月」という言葉があります。これは、鏡に映った花や、水に映った月を指す言葉ですが、転じて、目には見えながら手に取ることのできないもの、あるいは感じ取れても言い表すことのできないものを形容しています。はかない幻のたとえ、と定義されることがしばしばですが、その言葉にはもっと奥深い趣があるのではないでしょうか。本プロジェクトで取り上げる女性たち、そして現在に生きる私たちの全ては「目には見えながら手に取ることのできないもの、あるいは感じ取れても言い表すことのできないもの」と向き合いながら、それぞれの「いま」を形作っています。「水に映った月」はやがて消えてしまう幻などではなく、人それぞれの背景に密接に関わるものとなり得るのです。 この、色とりどりの水面に映る月の影がゆらめくとき、日常の中で見過ごしてしまいがちだけれど、確かに存在する本質的なものに出会えるはずです。そして、その中に、未来に向きあうためのヒントを見つけることができるかもしれません。 展覧会とイベントの両方に、多くの方のご参加をお待ちしています。
EVENTS 6月27日(土)オープニングイベント 7月4日(土)14:00〜16:00 トークイベント 7月11日(土)14:00〜16:00 トークイベント 7月20日(月・祝)時間未定 7月26日(日)14:00〜16:00 トークイベント 8月2日(日)時間未定 ※その他、会期中に行われるイベントについては、詳細が確定次第、随時ウェブサイトにてお知らせ致します。
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Place Info | 会場|京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA (@KCUA1, 2 , Gallery A, B, C) 休館日|月曜日(7/20(月・祝)は開館、翌7/21(火)を休館) 日時|2015年6月27日(土)〜8月2日(日) 11:00〜19:00(最終入場18:30まで) |
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Access | 〒604-0052 京都市中京区押油小路町238-1 地下鉄:「二条城前」駅(2番出口) 南東へ徒歩約3分 市バス:「堀川御池」バス停下車すぐ |
Fee | 無料 |
Inquiry | TEL : 075-253-1509 FAX : 075-253-1510 MAIL : gallery@kcua.ac.jp |
Promoter | 京都市立芸術大学 |
Tel | 075-253-1509 |
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